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コラム4月号『甲状腺の病気』

こんにちは。

 

今回は中高齢のワンちゃん、ネコちゃんに多い甲状腺の病気についてお話しします。

 

甲状腺は、気管の左右に寄り添うようにある器官で、

甲状腺ホルモンを生産・分泌しています。

このホルモンは全身の細胞に働き、新陳代謝を活発にします。

 

甲状腺の病気には、甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症があります。

甲状腺から分泌しているホルモン量が

基準値から多いのか、少ないのかで症状がだいぶ違います。

 

 

ワンちゃんでは、分泌量が低下する甲状腺機能低下症が多く、

症状には、嘔吐、下痢、元気が無く寂しそうな表情になったり、

心拍数の低下、左右対称の脱毛、ベタベタした体毛や治りにくい皮膚炎などがあります。

 

甲状腺機能低下症と診断された場合は、甲状腺ホルモン製剤の投与を生涯にわたって行います。

 

ネコちゃんでは、逆に分泌量が過剰になる甲状腺機能亢進症が多く、

症状には、慢性的な嘔吐や下痢、多飲多尿、呼吸が早い、攻撃的になる、目がランランとしている。

特に新陳代謝が活発になるため、よく食べるのに痩せてくるなどがあります。

 

 

治療法には、大きく3種類あります。

  1. 甲状腺の腫瘍の場合には外科手術にて甲状腺を摘出する
  2. 食事療法でホルモン生産量を減らす
  3. 薬物療法で生産過程を阻害して減らす

 

 

ワンちゃん、ネコちゃんではホルモン量が正反対になることが特徴です。

勿論この逆もありますが、ごく稀です。

 

中高齢になり少し気になる点が見られたら、

いつもの健康診断にプラスして調べて見ると良いでしょう。 (石)

 

2022.04.01