こんにちは。
今回は中高齢のワンちゃん、ネコちゃんに多い甲状腺の病気についてお話しします。
甲状腺は、気管の左右に寄り添うようにある器官で、
甲状腺ホルモンを生産・分泌しています。
このホルモンは全身の細胞に働き、新陳代謝を活発にします。
甲状腺の病気には、甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症があります。
甲状腺から分泌しているホルモン量が
基準値から多いのか、少ないのかで症状がだいぶ違います。
ワンちゃんでは、分泌量が低下する甲状腺機能低下症が多く、
症状には、嘔吐、下痢、元気が無く寂しそうな表情になったり、
心拍数の低下、左右対称の脱毛、ベタベタした体毛や治りにくい皮膚炎などがあります。
甲状腺機能低下症と診断された場合は、甲状腺ホルモン製剤の投与を生涯にわたって行います。
ネコちゃんでは、逆に分泌量が過剰になる甲状腺機能亢進症が多く、
症状には、慢性的な嘔吐や下痢、多飲多尿、呼吸が早い、攻撃的になる、目がランランとしている。
特に新陳代謝が活発になるため、よく食べるのに痩せてくるなどがあります。
治療法には、大きく3種類あります。
ワンちゃん、ネコちゃんではホルモン量が正反対になることが特徴です。
勿論この逆もありますが、ごく稀です。
中高齢になり少し気になる点が見られたら、
いつもの健康診断にプラスして調べて見ると良いでしょう。 (石)
2022.04.01